令和6年11月21日(木)に瀬戸旭医師会館にて、専門職(法律・医療・福祉・行政)のための権利擁護研修会を瀬戸旭在宅医療介護連携推進協議会と共催で行ないました。

 今回は「現場だけで悩まないで‼カスハラ対策と記録について」というテーマで弁護士の髙森裕司先生よりご講演をいただきました。定員を大きく上回るお申し込みをいただき、それだけ多くの方が関心を寄せるテーマであると感じました。

 内容としては、医療・介護現場でのカスハラの特異性、ハラスメントのリスク要因、ハラスメント対策の基本的な考え方、ハラスメント対策の視点について講義をいただきました。ハラスメント対策の基本的な考え方の中で、問題が起こった際は施設・事業所内で共有し、誰もが一人で抱え込まないようにすること、施設・事業所ですべてを抱え込まないこと、地域や他団体・機関とも必要に応じて連携をすることが大事であることを学びました。

 講演後は7グループ分れ、医療、介護の専門職や市民後見人バンク登録者の方々が混ざり合ってグループワークを行い、「利用者がカスハラを起こさないために、私たちができること、カスハラ防止対策」と「どんな支援があれば安心できますか?あったらいいな、こんな支援やシステム」というテーマで意見を出し合いました。皆様がそれぞれの立場で、実際現場で起きたことやカスハラへの対応策などを話し合いました。

 カスハラの問題は複雑であり、解決方法もさまざまです。まずは現場だけで悩まないで情報を共有することが大事です。カスハラする側を単に契約解除するのではなく、カスハラを起こさないようにするための対策や利用者が地域の一員としてとりこぼされることがないようにするためにはどうしたらよいのかを考えることも、私たち地域福祉に関わる機関の役割であると感じました。

 最後に講演をいただいた弁護士の髙森裕司先生、瀬戸旭在宅医療介護連携推進協議会の皆様、研修会にご参加いただいた皆様、有意義な研修会になったことに感謝を申し上げます。

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