令和6年1月30日(水)に令和5年度第2回市民後見推進交流会「地域共生社会の実現を目指して~自分のまちの市民後見人を知ろう」を日進市民会館にて開催しました。

 第1部の講演では椙山女学園大学教授の小榮住(こえずみ)まゆ子先生を講師にお迎えし、「多様な社会の在り方を知ろう~地域共生社会の実現を目指して」と題してお話しいただきました。
障害者や高齢者だけではなく、社会的擁護が必要な子どもの現状や課題も踏まえながら、地域共生社会の実現と市民後見人の役割について考察することができました。
権利主張のむずかしい子どもは、同様に権利主張のむずかしい精神障害者、知的障害者、認知症高齢者と共通するものがあり、地域共生社会の実現には、そのどちらにも権利擁護の視点や支援活動が必要であることを学びました。
 また、講演の最後のスライドで「敷居の高い専門職より地域の身近な存在である市民後見人として。あなたもわたしも子ども時代を経験したひとりの人間として。」というメッセージが示されると、自分の遠い過去の子ども時代を振り返り、自分の意思や意見表明が誰にどう受け止められてきたか、そして親になって子どもの権利主張にどう向き合ってきたかなど、いろいろな思いが頭の中を巡りました。同時にまた「身近」という言葉を通して、市民後見人だからこそできる権利擁護活動について、イメージを膨らませてみました。

 第2部のパネルトークでは、現在活動中の市民後見人さんと被後見人さん、そして被後見人さんが利用する施設の施設長の方にご登壇いただき、動画を交えながら市民後見人さんが実際に活動している様子を紹介させていただきました。特にパネリストの市民後見人さんの「見えない手で支える」という言葉はとても印象的で、参加者の方から共感を呼ぶところとなりました。

 第3部の座談会では市民後見人のバンク登録をしている方をはじめ、今年度実施している第5期市民後見人養成研修を受講されている方、そして行政や地域包括支援センター職員の方にもご参加いただきました。テーマはずばり「身近な市民後見人になるには、どうしたら良いでしょうか」。4グループに分かれ、それぞれのグループが和やかな雰囲気のもと、自由闊達な意見が交わされました。

 今後も引き続き交流会を開催し、地域共生社会の実現を目指して皆様とともに歩んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。