令和5年6月29日(木)、日進市民会館小ホールにて、令和5年度第1回専門職(法律・医療・福祉・行政) のための権利擁護研修会「地域で考える終末期医療」を東名古屋医師会医療介護総合研究センターやまびこ様との共催で開催しました。

 研修会ではまず東名古屋医師会会長の早川真人先生よりご挨拶をいただきました。その後は医師の伊藤志門先生から「人生、どうやってしまったらいいですか?」と題したご講演をいただき、続いて司法書士の平良一器先生から「終活を考える時、知っていると便利な法律のはなし」と題したご講演をいただきました。

 お二人の先生に共通していたのは、人はなかなか自分の終末期を考えられず、老いても老後はまだ先のこととして考えがちとのことでした。

 その中で伊藤先生の「人生は既に負け戦である」という言葉と、平良先生の「お年寄りをみて、何年後の自分の姿であるか、自分に置き換えて考えてみる」という言葉が印象的でした。気がつけば自分も、数年後には還暦を迎えます。避けては通れない老いや終末期を、他人事ではなく自分事として捉え、その複雑な気持ちを活かした支援を行っていきたいと思いました。

 同時にまた講義の中で説かれたように、「漠然とした不安を具体的な不安に変える」ことから「安心」へ繋げるための相談窓口の一つとなり、地域の支援者の皆様と連携して支援の輪を広げていきたいとも考えました。

 講演の後は17グループに分かれた参加者の皆様で、振り返りを行いました。15分という短い時間でしたが、各グループからは活発な意見や感想が聞かれました。二つの講演を通して、「誰かの人生の最期に携わる時、あるいはその人の死後のことについて相談を受けた時、どのような方法や手立てがあるのか参考になった」との声を多くいただきました。

 最後は東名古屋医師会副会長の永井修一郎先生、伊藤志門先生、平良一器先生に総評をいただき、研修会は盛況のうちに終了することができました。今回もたくさんの皆様にご参加いただき、ありがとうございました。